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五月の話 昇りと沈み

大分更新が遅れてしまいましたが、今日は「五月の話」をできればと考えています。
五月と言えば、巷では「五月病」と呼ばれている

心の動きが思い浮かびます。新しい環境に慣れ始めた頃にくる連休が、緊張の緩和を促進するのか
気分の沈みを生じさせる状態が、一般に言われる「五月病」のメカニズムです。もちろんその他にも、
「バイオリズム(季節の移り変わりに伴う)の変化」「高揚していた気分の落ち着き」などの理由がある
と考えられています。

これらは人間の動きですので、血液内科の患者さんにも例外ではなく生じてくるものでもあります。
そんな時に田中江里先生や研修医の先生、看護師さん、薬剤師さんやクラークさんなどと連携
をとりながら、患者さんの状態を掴み、どんな風に関わっていけるといいかを考えていくことも
心理士の仕事です。一人でできることは限られますので、たくさんの方々に助言をいただきながら
それぞれの方を大事にした支援を行なっています。

「五月病」と呼ばれるような状態の方と出会う時、私は「五月五日の逸話」を思い出すことにしています。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「五月五日」=「子供の日」に「鯉のぼり」を上げる風習は、
中国の神話にて、「鯉が川を登っていき、滝をも昇りきって龍となっていく」という話を背景としています。
その話をもって、お子さんの健康と出世を祈り「鯉のぼり」を上げるようになったようです。


とてもいいお話ですが、川を登り、滝をも昇っていく鯉の道程の激しさを想うと、「大変な道でもあるな」と
感じます。「昇っていく過程」の中では、「沈んでいくこと」も不可避なのかもしれません。

そのことを考えると、「今沈んでいる状態の方」が、「昇ろうとしている方」でもあるように感じられます。

いくつかの視点で物事を捉えていくこと。難しいですが、大事にしていきたいと感じます。