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副鼻腔領域の悪性リンパ腫

この領域での悪性腫傷は扁平上皮癌の次が悪性リンパ腫である。副鼻腔領域の悪性リンパ腫は全体の0.2~2%を占める。組織型としてはびまん性大細胞型(DLBCL)と節外性NK/T細胞リンパ腫 鼻型である。DLBCLの場合はほとんどが副鼻腔からでてくることが多いのに対して、NK/Tのほうは鼻腔からでてくることが多いとされる。しかし多くの症例では鼻腔も副鼻腔もおかされることが多いため、どちらからでているかを判断するのは難しい。

節外性NK/T細胞リンパ腫 鼻型

(1)米国や欧州では少ないがアジアや中央アメリカ、南アメリカ、ネイティブアメリカンに多い。
    このリンパ腫はEBウイルスと密な関係がある。
(2)平均発症年齢40歳前後、男女比は2:1、症状は鼻閉、出血、痛み、局所の疼痛。
    このタイプはしばしば潰傷性病変をきたす。そして上咽頭、口蓋にまで広がりをみせることがある。
    さらに顔面皮膚や眼窩、扁桃にまで広がることもある。リンパ節に最初に来ることは稀である。
(3)多くは初発時は限局型であるが、進行期にみつかるとリンパ節、精巣、皮膚に浸潤する。最初から
    骨髄に浸潤していることは少ない。
(4)進行は非常にはやく死亡率が高い。5年生存率は約50%と言われるが、局所から周囲への浸潤が
    見られることが予後と大きく関係する。またB症状、LDH高値、P S(performance status)、
        進行期も予後と関係する。血清のEBV-DNAも病状を反映する。
 (5)治療:CHOPには抵抗性である。放射線治療が生存にはとても重要である。日本のグループより
                  開発されたSMILE療法も上乗せ効果が期待できる。また大量化学療法+自家末梢血幹細胞
      移植も行われている。

Diffuse Large B-Cell Lymphoma(DLBCL)

(1)男性に多く中年以降の高齢者に多い。HIVや免疫抑制患者にもみられる。
(2)症状としては鼻閉、鼻汁、顔面痛、顔面の腫脹、感覚異常、鼻出血、歯痛、頭痛などである。
(3)周囲の組織への浸潤も認められ、眼窩や中枢神経系、鼻咽頭、口蓋にも広がる。中枢神経系に
  広がった時は複視、視力低下などがみられる。
(4)副鼻腔で多いのは上顎洞領域。周囲の骨をしばしば破壊する。
(5)この組織型ではEBVの関連は40%程度
(6)75%の症例は限局型(ステージⅠ、Ⅱ)ステージⅣでは中枢神経系、肺、骨、腎臓、消化管に浸潤が
  みられる。
(7)初期であれば放射線治療だが、この方法は多くが失敗する。多くが放射線治療と化学療法を併用する。
      予後を伸ばすためにCNSの予防的な治療をしたほうが良い、という専門家の意見もある。
  5年生存率の報告はさまざま。放射線治療が加わっていれば局所コントロールがよいが、しばしば遠位
  のリンパ節、肺、中枢神経系、卵巣、精巣、骨、骨髄、肝臓などに入りこむ。