湘南鎌倉総合病院
  • 湘南鎌倉総合病院ホーム
  • 湘南鎌倉総合病院アクセス
  • 湘南鎌倉総合病院お問い合わせ
  • 湘南鎌倉総合病院プライバシーポリシー

 

骨髄増殖性疾患の講演会にいきました。

今年 NEW ENGLAND JOURNAL OF MEDICINE に2つの骨髄線維症治療薬の大きなスタデイの論文が出ましたが、その薬剤ルキソリチニブ(Ruxolitinib)が初の骨髄線維症薬として8月28日EUで承認が得られました。日本でも臨床試験が進んでおり、近いうちに使用できると思われます。この薬剤は特効薬がなく脾腫により食欲低下、全身衰弱、腹満などの症状コントロールの難しい骨髄線維症の患者さんに非常に効果があり、生活の質を改善させ生存期間の延長に関係します。私にもそのような患者さんがおり、早く使用したいなーと待っています。そのようなタイムリーな疾患に対してのお話が聞けるとあり、講演会に行ってきました。

宮崎大学教授の下田和哉先生がお話しになられましたが、なんとも非常に明解な骨髄増殖性疾患の説明で、私が普段抱いていた疑問を解明していただける、本当に良い内容の講演でした。一つは骨髄増殖性疾患の遺伝子異常として知られているJAK変異ですが、それだけで疾患はおこるのではなく、その前段階が必要であること、クローナリテイがおこるための異常としてTET2などのほかの染色体異常が必要。2つ目として血小板増多症も多血症も分ける意味がそもそもあるのか、同じ疾患群の表現型が違うだけ(そのとおり!いつも私は外来でそう思っていた!)、3つ目として骨髄線維症はそこからさらに何らかの染色体変化があり、慢性骨髄性白血病における移行期のようなものだろう、と(それもガッテンガッテンでした!)

将来は、骨髄増殖性疾患しいてはMDSがひとつの疾患群(幹細胞からおきる染色体異常疾患)のひとつとしてまとめられるではないか、という印象をもちました。帰りの車の中でも講演の感動にしばらく浸っていました。是非また先生のご講演を聴いてみたい、と思いました。