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多発性骨髄腫とその関連疾患の髄外病変

診断基準 IMWG

#1 孤発性骨形質細胞腫:M蛋白は検出しないかあっても少量。
             1か所の骨破壊、正常骨髄、病変部以外は全身骨所見正常 臓器障害はなし
#2 髄外性形質細胞腫:血清、尿中にM蛋白を検出しない。クローナルな形質細胞による髄外腫瘤、
            正常骨髄、全身骨所見は正常、臓器障害なし。
#3 多発性形質細胞腫:M蛋白は検出しないかあっても少量。
            1か所以上のクローナルな形質細胞の増加による骨破壊、髄外腫瘤、正常骨髄、
            全身骨所見正常 臓器障害はなし

これらに当てはまらないものとして、
多発性骨髄腫の診断基準をみたしながら髄外病変がある症例:分類にははいっていないため、
<多発性骨髄腫の髄外病変>とする。

多発性骨髄腫の髄外病変(EM:extramedullary disease)

軟部組織や臓器から出てくる。本当の発症率は不明であるが、2010年Annals of Oncologyに出ていたイタリアからの論文では診断時7%、経過中6%で合計13%という報告がある。以前から髄外病変(EM)があると予後が悪いことは知られていた。また、その論文では1971-1993の診断では150人に1人、1993-1999の診断では65人に1人、2000-2007では20人に1人と最近多くなってきている。それには新規薬剤が関係しているのか、診断にPET、MRIなどを用いることでより診断しやすくなっていることなどが考えられるが、その論文では新薬で多くなったのではなく診断方法の面と、生存期間が延びたことが関係しているだろうということである。
腫瘤の部位:皮膚、軟部組織、LN、胸壁、肝臓に多かった。
遺伝子的にHigh risk群に髄外病変が多かった。診断時にhigh risk群では7%、標準群では4%、移植後の経過観察中にはhigh risk群で11%、標準群で2%、
またPBSCTを行う前にHb、PLTが低い群ほどEMが出てくる可能性がある。

治療薬はベルケイドは治療効果が期待できるかもしれないが、サリドマイドは効果がない。また、他の骨髄腫に比べて髄外病変は治療反応性が悪い。
大量化学療法+PBSCTを行った症例では、髄外腫瘤があってもなかった症例と比べて生存率に差はないという。しかし、大量化学療法を行わない髄外腫瘤を伴う骨髄腫では生存期間が短いというデータが出ている。
また部位によっては局所療法としての外科手術や、放射線治療をすることをhesitateしないようにする。