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多発性骨髄腫の治療の現況 カンファレンス in TOKYO

多発性骨髄腫の治療はぞくぞくと進歩を重ね、最近では慢性骨髄性白血病のようにより深い寛解にもっていくことで、治癒も目指せるレベルにきているかもしれないといわれている。が、まだ治癒は望めるところには達していない。
この日は新しい新薬として発売されたpanobinostatとう薬剤がどのように骨髄腫に効くか、その講演を東京女子医大の今井陽一先生が、また臨床的な骨髄腫治療の新しい流れを最近の学会の話も用いて行われたので出掛けてきた。今井先生のお話しではppp3CAという蛋白が進行した多発性骨髄腫で発現が強くなっていること、それが骨髄腫細胞の生存維持と関係していること、panobinostatという薬剤はこのppp3CAがくっついているHSP90という蛋白を阻害して、ppp3CAを分解し細胞死へもっていくというメカニズムを発表されていた。これに免疫抑制剤FK506をいれるとマウスでは併用効果があるという。またppp3CAはベルケイドの効きとも関係していて、重要な蛋白の一つのようだ。また日赤医療センターの鈴木憲史先生のお話しは、長年多くの患者さんを診ているからこそ実感しておられるところをお話しいただき、非常に参考になった。骨髄腫は初回の時から複数のクローンがあることはこのところ言われていて、それらの薬の効き方も異なる。治療の中でどのクローンが優勢になるか変化してくる。だから最初に複数の薬剤でしかもきっちり叩いておくことが大切で、出てきてしまってからでは効かなくなってくるということを話されていて、世界的にもMRD(微小に残っている細胞)を出来るだけなくすといった治療戦略にもっていくようになるだろうとのことであった。
しかしあとでこっそり質問してみたが、超高齢者に対しては昔からあるMP療法も使われるとのことでした。大きな流れとしては、
初診患者さんは強く治療しながらもここでの治療戦略というのは大切で、色々な薬剤が我々の選択肢を増やし、とっかえひっかえ使用しながらいくことで長期生存は望める時代に入っているのだと思います。