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アグリリン発売1周年記念講演会 in tokyo

アグリリンという薬剤は、昨年特発性血小板増多症(ET)に対して血小板を特異的に低下させる薬剤として日本で発売された薬剤。ETは非常に慢性的な経過をたどる骨髄増殖性疾患の一つ。血栓の既往があったり60歳以上である患者さん、あるいは血小板が150万/μLくらいになると血栓症をおこすリスクが高くなり、また血管系の疾患のリスクを持っている人には予防的に治療を行う。しかしそれらがない人は経過だけみることも多い。これまでの治療薬はハイドレアというもので血小板数をコントロールしていたが、それでは十分コントロール出来ない人もいるし、また若い人では長期投薬による白血病の誘発もみられるため、ハイドレアは避けられる傾向にある。
このアグリリンという薬剤はハイドレアに比較すると白血病を誘発するリスクは少ないが、骨髄線維症を誘発するリスクはハイドレアより高い。またPDEⅢ阻害作用による動機、頻脈、まれに心不全が起こるとされる。それらの副作用についてどのように対処するのか、コツとしてはゆっくり増量すること。また一時減量したり、またはβ阻害薬を併用したり。またコーヒーなどのカフェイン摂取を抑制することなどが示されていた。線維化はやや増加させる傾向にあるため、真のETなのか、または前線維化の骨髄線維症なのかを病理的にはっきりさせることも大切なようだ。血小板増多症の人に全例骨髄線維化の状態を診るために骨髄生検をしっかり行うことは、意味がありそうだ。