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Kanagawa Leukemia Seminar in 横浜

Kanagawa Leukemia Seminarが横浜で開催され、参加した。臨床検査技師が多く参加出来るような構成になっており、1講演目が杏林大学保健学部臨床検査技術学科 東先生が末梢血の血液標本のみかたのサマリーをしてくださり、また2講演目では佐賀大学の木村教授が慢性骨髄性白血病(CML)が治るかどうかといったお話しを解りやすく、笑いも交え話された。
CMLは内服薬さえ飲んで効果があれば10年生存率90%を超える、もはや悪性疾患とは思えない疾患となった。しかし内服薬は高額であり、日本の高額医療制度でカバーされるとはいえ個人負担もままならないし、医療経済を圧迫しているのも事実。薬剤を中止出来ないかと、最近多くの臨床試験がなされ結果が出始めている。
木村先生はご自身のなされているDADI trialというネーミングの臨床試験結果を紹介された。他剤がだめで、その後ダサチニブを飲んで1年以上深い寛解(PCR陰性)が得られた人を対象に薬剤を止めて詳細に観察し、少しでも出てきたら再開という試験。最初の3か月で34%が再燃し治療再開、でも48%は内服を再開しないで長期寛解(まだ治ったとはいえない。観察が必要)が得られているという。そして、再発した人でも薬剤を開始すれば再び深い寛解が得られた。
副作用で薬剤をダサチニブに変更した人は薬剤中止したままいける率が高いが、耐性で薬剤をダサチニブに変更した人は中止しにくかった。また細胞レベルでは制御性T細胞が減り、NK細胞が増える人は止めやすいようだと述べられていた。また、若い人のほうが止めにくい印象というのはおもしろかった。
たしかに若い人で治療開始後の薬剤の切れ味が悪いなと感じることはあったが、それらとも関係するのかもしれない。すでに私の患者さんでも10年以上飲まれている方はいる。これまでは生きていられるのだから良いではないかと思っていたが、経済的にもいくら高額医療費カバーが受けられるとはいえ、負担がずっと・・・というのは大きい。薬を止められそうな人がすぐ解る遺伝子が早く解明されて、治療開始段階から分かると良いのにと思う。