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ITPにはプレドニン?それともデキサメサゾン?

ITP(特発性血小板減少性紫斑病、免疫性血小板減少性紫斑病)は免疫が関与する血小板減少症の総称で、特に原因がはっきりしないものをいいます。抗体が関連し、血小板が破壊されることがメカニズムとされてきましたが、最近の研究では巨核球(血小板の親玉)の成熟障害や血小板産生障害、またTリンパ球による血小板の破壊などがあるとされます。治療は日本ではピロリ菌が陽性であればピロリ除菌をしますが、それでも効果がない場合にはステロイド治療が第一選択の治療となります。一般的にはプレドニンを0.5㎎-1㎎/kgを使用しますが1か月以上使用することも多く、ムーンフェイスや血糖が高くなるなどの副作用がでます。そこで他のステロイド剤としてデキサメサゾンという半減期に長い力価の高いステロイドを短期間で使用した場合と、通常のステロイド治療にて効果に差があるのか、副作用がどうなのかを調べた研究が報告されました。January 21, 2016; Blood: 127 (3) 

まずは
(1)大量デキサメサゾン群の患者さんには40㎎/日を4日間、もし血小板が3万以下だったり出血があれば40㎎/日を4日間もう一度
(2)プレドニンの群は1㎎/㎏/日を4週間その後減量していく方法。

初期反応は(1)群のほうが(2)群よりも良く反応がはやい。血小板が10万以上になる率も(1)のほうが50.5%に対して26.8%とよかった。長期における治療効果の持続は両者ともに同じ、副作用はこれまでみられたものと同じで大量デキサメサゾンのほうが不眠や気分の変化、プレドニンのほうでは高血糖、高血圧、不眠、ムーンフェイスなどが挙げられた。

この研究成果が妥当であると判断されれば、ステロイドの治療期間を短くしたほうが副作用も少なく患者の負担もなくなるので、初期における治療は今後プレドニンからデキサメサゾンに変わる可能性があります。