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脆弱性のある骨髄腫の人の治療

多発性骨髄腫の患者さんは平均年齢が70歳程度。すでに他の疾患をもっているかたも多いが、逆に非常に元気なかたもいて年齢だけでは決めることができない。
骨髄腫はこの5年ー10年で大きく変わり、治療薬剤も数多くあり慢性疾患のようになってきた(それでも予後の悪い人はいる)。いかに上手くその人にあった治療を選択し、合併症や副作用をコントロールして快適に生活してもらえるように援助するか、ということが大切になってきた。特に高齢者ではそうだ。
また、治療薬を長期に続けられないといくら良い薬剤であってもその効果は限定的になってしまう。そこが血液内科専門医の腕のみせどころである。最近『blood』で紹介された論文では、最初の治療は一般的には3剤で入るほうが寛解の率が高く治療成績の向上が望めるが、脆弱性のある高齢者では2剤(ベルケイド+デキサメサゾンやレブラミド+デキサメサゾン)が適切だろう。さらに初回投与量も減量しながら行うのが良いと述べている。腎機能障害があればベルケイドを選択、進行が急速な場合にはベルケイド、そうでなければ内服治療で行えて頻回に外来に来なくても済むレブラミド、神経障害がある場合にも良いと紹介されている。
実臨床でも高齢者のかたには私は2剤で入ることが多く、85歳以上のかたでもレブラミドを少量投与している。また時には昔からあるMP療法もうまく織り交ぜなら使用している。
骨髄腫も診断時から複数のクローンがいるとされており、治療によりそれらのクローンが時に変わりながら増えてくる。治療薬を変えてみるとまた効果が現れるのはそのためでもある。治療は効いていて副作用も許容されるレベルであれば、もっと強力に効かせるために薬剤を変更するのではなく、今の治療を続けていくのも高齢者には有用だと述べている。
また来年度も骨髄腫は新薬が出てくる予定である。ますます患者さんはその恩恵を受けられるようになる。