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糖尿病薬のメトフォルミンが大腸ポリープを予防するかも

悪性リンパ腫の患者さんなどを長期にフォローしていると、糖尿病の管理、血圧、高脂血症ひいては心臓病の管理もついでに、ということはよくある。ステロイドを使用することも多い当科では、ステロイドによる糖尿病の患者さんも多い。
さて、その患者さんからある質問があった。「メトフォルミンって大腸ポリープ予防になるらしいですよ~。」
まさかと思ったらなんと日本、しかも横浜市立大から論文が出ていた。雑誌も『Lancet Oncology』という有名な医学雑誌だ。
その内容は、多施設で以前大腸ポリープがあり、糖尿病のない人にメトフォルミン250㎎を1日1回(糖尿病で使用する量よりも3分の1程度)投与するか、何も投与しないかで1年後のポリープの出来方を比較したもの。
151人が試験に参加。全体のポリープ数、線種の数はメトフォルミンを飲んだグループのほうが明らかに低かった(38%vs 56.5%)。 筆者らは副作用も強いものはなく、ポリープ予防効果があるのではないかと述べていた。
また、メトフォルミンという薬剤。もともとは中世の頃より多年草マメ科のガレガソウに糖尿病の口渇、多尿などの症状が改善されるとして薬草として用いられてきたもの。最近では動物実験で長生きになる研究結果が出て、
アメリカでも人に対して臨床試験が行われるそうだ。メトフォルミンを用いた糖尿病患者は、そうでない場合に比べて8年長生きであるという研究結果も出ている。
メトフォルミンは昔からある薬剤で、現在でも数多くある糖尿病の薬剤の中で安価であり、比較的副作用が少ないことからよく使用されている薬剤である。本来の血糖を下げる働きの他に、もっとおもしろい働きが解ってくるのかもしれません(老化予防にポリープ抑制ということを考えると、何らかの炎症を抑制する作用がありそう)。