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ジャカビ使用の実例についての講演会 in 東京

ジャカビという薬剤はリキソリニチブといい、造血の際の細胞のシグナルの伝わる経路であるJAK-STATを阻害する薬剤で、骨髄線維症、真性多血症に保険適応が通っている血液内科の薬剤である。骨髄線維症や真性多血症では、その経路のシグナルが過剰に働いていることから血球が増加すると考えられている。
この薬剤、使用して患者さんに感謝されるのは脾腫がとれること。その効果がとても早く、1か月以内に現れる。脾臓が大きいと腹部膨満はあるし、胃が膨らまないので食事もたくさんとれないし、時に腹痛もある。尿も近いし・・・などたくさんの症状があるのだが、それが改善して食事がとれるようになる。また骨髄線維症ではサイトカインが関係し栄養状態の悪化、全身倦怠感がみられるとされるが、それも著しく改善する。
ただ一時的に血球減少がおきるので(使用開始後3か月以内が多い)こまめに血球を調べ、容量調節をする必要がある。腎機能が悪い人もゆっくり始めたほうが良いし、血小板が5万以下の人では使用しにくいので、そうなる前に使用したほうが良い。私の患者さんでは腹囲と体重をしばしば測定してもらって、その効果を数字でも実感してもらうようにしている。また良い薬剤(飲み薬)なのであるが、とても高額である。他にも薬剤があったり輸血もするなど患者負担が多いなかで、出来るだけ高い効果で薬剤数は少なく、ということを考えてあげることも必要だ。
私は多血症に使用した経験がまだないが、痒みがなかなかとれない症例、倦怠感が強い症例などにとても効果があると他の先生が発表されていた。まずは瀉血主体に治療するものの、症状が改善しないかたには使用してみたいと思う。
今日は東日本の血液内科の先生で実践的にがんばっていらっしゃる先生が参加していたが、以前の私のように一人で病院の血液病棟、外来を担って頑張っていらっしゃる先生が多くいた。昔を思い出して心でエールを送っていた。