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鎌倉総合内科専門医会にて講演しました。

この日は鎌倉総合内科専門医会にお招きいただき、<改めて貧血診療について考える>と題して講演をさせていただきました。
貧血というと鉄欠乏性貧血がほとんどで、まあそれほど目新しいことないか・・・と思ってしまいがちで知識をアップデートする機会がなかなかありません。今回講演するにあたり自分でもレビューなどを探しましたが、最近NEW ENGLAND JOURNAL MEDICINEという有名な医学雑誌でも複数の貧血に関するレビューがでています。今回日本血液内科学会総会でも教育講演の中に鉄不応性の貧血というものがありました。
 鉄不応性の貧血ですが、まず吐き気や便秘などから十分に鉄剤がのめていないこと、出血が続いていないかを除外できたら、次に考えるべきこととしては萎縮性胃炎、ピロリ菌感染です。萎縮性胃炎では胃酸の低下により非ヘム鉄(植物からくる鉄分)の吸収が低下します。またVitB12,葉酸などの栄養素の吸収も低下することも貧血の回復の遅れと関係があります。今逆流性食道炎に処方されることの多いプロトンポンプ阻害剤は胃酸を低下させることで鉄の吸収を低下させることを内科医は知っているべきであると思います。また高齢者の貧血では栄養障害が原因となることが全体の1/3を占めます。歯が悪くて食事摂取が十分でなかったり、一人暮らしで食事がすすまなかったり、簡単なもので済ませてしまったり、アルコールを大量にのまれたり。そんなことが要因としてあります。ですから高齢者の貧血のときにすぐに悪性腫瘍だという前に生活状態がどうなのかしっかり問診することも必要です。また症状が軽いために見逃されている先天的な疾患としての先天性球状赤血球症や、国際結婚が増えてはハーフの子供が増えていることなどからサラセミアというヘモグロビン異常からくる溶血性貧血も診断されずにまぎれていると思われます。そのようなお話しをさせてただきました。とても自分の再学習になりました。