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Lenalidomide plus Dexamethasone for High-risk smoldering multiple myeloma

雑誌名

The NEW ENGLAND JOURNAL of MEDICINE 2013,369:438-447

目的

くすぶり型多発性骨髄腫の標準的治療は経過観察である。年間10%が症候性に移行するとされるが、high-riskな患者(くすぶり型の40%を占めるとされる)では診断後2年で50%以上が移行することが知られている。
早期介入によりhigh-riskな患者に利益があるのかどうかまだ分かっていない。
それを解明するための臨床研究である。

study design

randomized control trial(RCT)PhaseⅢ,

group

グローバル 多施設

対象患者

過去5年以内に診断されたくすぶり型多発性骨髄腫で症候性への移行がhighriskな患者を対象
High-riskとは
(1)骨髄形質細胞の浸潤が少なくとも10%あり、MたんぱくがIgG3g以上、
IgA2g以上、尿BJP1g/24hか
(2)上記クライテリアを1つ満たし、95%の形質細胞が異常な表現型で
(フローサイトメトリーで)異常なグロブリン以外の免疫グロブリンが低下している症例とする。

除外患者

高カルシウム血症、骨病変、腎障害(Cre>2mg/dl)、貧血(Hb<10g/dl)は除外

治療介入

(A群)寛解導入はレナリドマイド25mg DAY1-21+デキサメサゾン20mgDAY1-4,12-15を9サイクル後。
   
維持療法レナリドマイド10mgDAY1-212年まで
(B群)経過観察

アウトカム

primary outcomeは症候性骨髄腫までへのtime to progression
secondary outcomeは奏効率、全生存率、安全性

患者数

患者数は119名(A群57人、B群62人)

患者特徴

平均年齢 A群63歳、B群69歳 Table1

結果1 median Time to progression

○平均follow-upは40ケ月。88%は導入療法の9サイクル完遂、維持療法は70%が完遂。
○median Time to progression A群ではmedianに達せず、B群では21ヶ月(P<0.001 Fig2)

結果2 OS Fig2

(1)median overall survivalだせず。観察期間の中でA群もB群も50%死亡に達しなかった。
(2)研究にエントリーしてからの3年での生存率を比較するとA群94%、B群80%(P=0.03)
(3)診断されてからの5年生存率の比較(平均46ケ月観察)A群94% B群78%(P=0.02)
(4)奉効率 導入療法で79%、維持療法で90%

 

副作用

(1)grade3で多いのは感染症6%(重症感染症は4人)、虚弱6%、好中球減少5%、皮疹3%、DVTは5%
(2)軽症の感染症が多い。

(3)維持療法では副作用もさらに少ない
(4)2次発がんA群6%(4人)、B群2%(1人)

 

結論

以前の研究ではくすぶり型MMに対しての早期介入の効果が出せなかったが、今回のレナリドマイドによる導入、その後レナリドマイドによる維持療法では奏効率も維持療法までで90%と高く、症候性になる時期を遅らせ、またOsを改善する。副作用は軽度で許容レベルである。