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CMLの初期治療 TKIの使用について

雑誌名

2012年ASH educational book

#1 Imatinib グリベック Novartis社

2001年FDA認可 10年以上のデータがあり。
  <副作用>浮腫、はきけ、皮疹、関節痛、筋肉痛 
  <advantage>10年以上の使用成績があり副作用もよくわかっている。値段がほかのTKIに比べて安い
  <disadvantage>低頻度の副作用(筋肉のつり)CCyRが1年での割合がほかのTKIよりやや低い
   ●IRIS study  6year f/u CCyR(FISH0%) 83%,OS88%,PFS93%に達している人は95%と
           非常によい成績。
     ●ほかの施設のデータ 204人のImatinib初発の成績  5年f/u  JCO2008.26:3358-3363

CCyR(FISH0%)82.7%, MMR(major molecular response PCR<0.1) 50.1%, OS83.2% PFS82.7%
CCyR以上の効果は生存率に影響しない。つまりMMRにしても生存率におけるメリットはでてこない

#2 Nilotinib ENEST study(Nilotinib vs Imatinib) Novartis社

1年でのCCyRの比率が80%(Ima65%) 
   2年でのCCyRの比率が87%(Ima77%)
   1年でのMMR 55%(Ima27%)
   2年でのMMR 71%(Ima44%)
   2年でのPFS   98%(Ima95%)
   2年でのOS  97%(Ima96%) 差がない!!!
<副作用>    皮疹、血糖↑、TG上昇、肝酵素上昇 PAD(頻度不明)
<advantage>  1年におけるCCyRが高い
<disadvantage>皮疹、血糖↑、TG上昇、肝酵素上昇 PAD(頻度不明)食後2時間あけて飲まなくてはならない

#3 Dasatinib Dasision study(Dasatinib vs Imatinib) Bristol社

1年でのCCyRの比率が85%(Ima73%) 
   2年でのCCyRの比率が85%(Ima82%)
   1年でのMMR 46%(Ima28%)
   2年でのMMR 64%(Ima46%)
   2年でのPFS  93%(Ima92%)
   2年でのOS  95%(Ima95%)差がない!!

<副作用>     胸水、血小板減少症 
<advantage>   1年におけるCCyRが高い 1日1回投与。食事影響なし
<disadvantage> 胸水、H2阻害薬、PPIによる血中濃度の変化、肺高血圧症、(頻度は不明)

#4 Ponatinib T315Iにも効果がある として臨床試験が行なわれていた。EPIC trial (Posatinib vs Imatinib)  Ariad社

ところが2013.10この試験が中止!!
24ヶ月のf/uで11.8%の動脈性血栓性疾患がおきた。FDAへの報告をうけて新規患者のエントリー中止を指示、FDAはponatinibは重篤な副作用として血栓と血管を狭小化するという発表をした。2013.10.18はEPIC trialの中止を発表。
実はこれらの末梢血管eventや動脈硬化の進行はnilotinibで報告されていた。にわかにTKIと心血管系のイベントが問題となってきたわけである。
真の原因はまだわかっていない。ABL kinase inhibitor がnon ABL tyrosine kinaseたとえばVEGF2(vascular endotherial growth factor receptor2)に作用するのかどうかなどもまだ明らかになっていない。これがまた動脈硬化の新薬開発にもつながるかも・・・。