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ブログ

約束(3) ~治療構造~

 久しぶりの更新になります。この間、年越しや大雪、オリンピックなどなど様々な出来事がありました。ブログをご覧の皆様にも変化がある方、ない方様々だと思います。かなりのタイムラグもありますが、今回は「治療構造」のお話です。前回は、「約束」が「関係性を維持し、また壊していくものでもあること」をお話してきました。その中に、既に「構造」の話は含まれてもいますが、Drの施す医療としての「治療」や、いわゆる心理療法の中での「治療構造」がどのように形成されているのか。そして、それはどんな役割果たしているのか。そんなお話ができればと思います。

 「治療構造」・・・この言葉を私が初めて出会ったのは大学時代です。長山恵一先生の下でお世話になっていた私は「外的治療構造」「内的治療構造」(長山,2007)という理解について学びました。これは、「言わずもがなこれまでも存在していたものでありながらも、明確化されていなかった心理的治療における重要な部分である」とお話されていたことを今でも思い出します。また、同じく学生時代からお世話になっている皆川邦直先生も「必要なときの望む形の援助」(皆川,1998)が成長を支えることの重要性を示しており、合意に基づく一定の関係を崩さないことが治療的であることを理解させてくださいました。
 つまり、関係性の中における「構造」の重要性は、主体としての治療者と主体としてのクライアントを成り立たせるための「器」であるといえるでしょうか。
 もう少し具体的言えば、人間関係を成り立たせるのは「家族」「友達」「恋人」といった「器」でしょうし、その「器」には一定の「構造」が存在しているということです。

 少し難しい話にもどって、「外的治療構造」とは、「時間」「回数」「場所」といった現実的な構造です。「内的治療構造」とは、「何を話すか」「そのときに相手はどうあるのか」といったより空間の中を明確にしていく構造のことです。

 つまり、「恋人」「家族」「友達」、特に「恋人」であればお互いの合意の中で「会う時間」「回数」などが形成されていき、その中で「どんなことを大事にしていくか」などが話合いによってなされることがあるでしょう。一方で、それがどちらかの都合で変化するときには、その変化を読み取ることで少し不安になることもあるかもしれません。「今まで会っていた回数が理由もわからずに減る」ようなことがあれば、関係に対する不安が生じてくることがしばしばです。

 これらのことからは「構造」は「関係性」を構築しまた変化させていく土台として存在していることがみえてくるように思います。

 この「構造」は我々の中にももちろん存在しており、それをどのように関係性の中で構築していくかも重要になります。内容が複雑になっていきますので、「構造」の理解について、次回も続けていければと思います。 ・・つづく