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血液とミトコンドリア というおもしろい講演をききました。

新宿で老年者造血器疾患研究会というのが開催され、話題提供される話が昨年もおもしろかったので、今年も参加させていただきました。新宿住友ビル47階で行われました。
この日のおもしろかったのは昭和大学の先生が発表されていた、無巨核球性血小板減少症に対してエルトロンボパグ不応性の患者に対してロミプロスチンを増量して奏功した、という症例でした。再生不良性貧血の一つの亜型とも考えられている本疾患は、免疫抑制療法が効果があることもありますが、出来ないときや無効のときには同種移植も適応となります。しかしドナーがいないなどの人には、エルトロンボバグやロミプロシチンを試してみる価値は十分ありそうですし、会場からは再生不良性貧血のような病態ではITPと違い、より多くの量を使用しないと、また時期を待たないと反応が遅いなどの意見が出て参考になりました。<次へ>

また、話題提供(特別講演)では<血液とミトコンドリア>という演題で東京都健康長寿医療センターの田中雅嗣先生が講演なさいました。ミトコンドリアは細胞内の発電所でありエネルギー産生の場でありますが、また活性酸素も作り老化や動脈硬化とも関連があります。ミトコンドリアは母から遺伝されるもので、なぜ父ではないのかという質問には精子が移動する際に使用されてしまうとか、あるいは精子のミトコンドリアはユビキチン化されて食べられてしまうなどの説があるそうです。さて、このミトコンドリアを見れば日本の先祖である縄文人や弥生人がどのような先祖であるか解りますし、メタボになりやすい、長生きであるというタイプも解っているそうです。老化において大切なのがMitophagyという古くなったミトコントリアの処理なんだそうです。心不全ではMitophagyで分解されなかった古いDNAがたまり、心不全が起きるという論文が紹介されました。また剖検での分析をされているそうで、次世代シークエンサーを用いてどの遺伝子多型が血液癌が多いかなどのデータも出てきているそうです。なかなかミトコンドリアのことを聞く機会がありませんでしたが、老化や疾患と結びつく面白い研究が今後進んでいく領域だと思いました。おもしろかった・・・!