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アルコールと血液異常

アルコール多飲者は血液に異常をもたらします。一体どの位飲んだらそうなるのでしょうか?

慢性的アルコール摂取とは・・・アルコール80g、ハードリカーでは250ml、テーブルワインで750ml(1ボトル)、ビールなら1.5L(なかなか1日でここまで飲む人は多くないかもしれない)

(1)アルコールはその代謝産物であるacetaldehydeが血液毒性をきたす原因ともなっているようだ。
   赤血球の蛋白と結合する分子をacetaldehydeが作り(免疫反応であると考えられている)、それが大きく
   なった赤血球内(アルコールを多飲する人はしばしばサイズが大きい赤血球となる)に確認されるようである。(2)アルコール多飲者の血液の状態は、アルコールだけではなく栄養状態と肝臓の状態が影響してくる。
(3)貧血:アルコール性肝障害の人は免疫不全でもあり、栄養状態も悪いこともあってそれらが関連して感染を
   引き起こし貧血になることもある。結核や足の潰瘍など。
   以前肝硬変になっていると、それに伴う食道静脈瘤で出血を越したり、またアルコール性胃炎でも出血が起きたり
   して鉄欠乏になる。
   門脈圧亢進により鬱血性の脾腫(脾機能亢進)で赤血球が捕らえられたり、血小板が捕らえられて減少する。
   アルコールそのものが直接葉酸の赤血球への利用を障害したりする。そのためアルコール多飲者の90%はMCVが100-
         110fLの大急性であり、葉酸やVitB12が足りていても起きるとされていて、機序はよく解っていない。
   アルコールをやめれば元に戻る。脾機能亢進にて脾臓での溶血がおきる。

   骨髄検査は通常不要だが、やってみると1/4の患者では鉄芽球性貧血の所見がある。
   また非常にたくさんアルコールを飲む人では、前赤芽球や顆粒球の幼若な細胞に空砲を伴う。

(4)白血球数低下:肝硬変、脾機能亢進、脾腫などが関係している。
(5)血小板減少症:巨核球に直接アルコールは毒になる。また肝硬変、脾腫も影響している。
          アルコールをやめて食事がしっかり摂れると反応性にリバウンドで血小板が60万/μL以上となること
          もあるが治療は不要で、7~10日で自然に元に戻る。

(6)鉄過剰:機序は不明だがアルコール摂取が鉄の消化管からの吸収を増加させ肝臓に沈着するらしい。
       よってより肝臓の線維化、ひいては肝臓がんのリスクなどを高めることとなるし、ヘモクロマトーシスなどの
       肝疾患をもっている人はさらに悪くなるというわけである。