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骨髄線維症の髄外造血

骨髄線維症では骨髄が線維化するために骨髄以外の場所で造血がおきる。それを髄外造血というが、主な場所は脾臓であり巨大な脾腫になってくる。
それ以外に体の中で造血がおきる場所は?というと、肝臓もしばしば造血の場所となる。骨髄線維症でALPが高くなるのはそのためである。
調べてみるとこのような骨髄で正常な造血が行われないとき、体の中のあらゆる臓器でも(骨髄以外)造血はおきるらしい。そこに若い細胞(前駆細胞)が生着しリンパ節、胸膜、心膜、腹膜、消化管、尿路、中枢神経でも造血が行われることがあるという。皮膚も稀ではあるがおき、発疹が出ることもある。死後に評価された症例を解剖で調べてみると肝臓、脾臓のほかに椎体(背骨)周囲(特に胸椎)が多く、ついでリンパ節、後腹膜、肺、尿路、皮膚の順にみられたそうである(UP TO DATEより)。よって骨髄線維症で椎体周囲に腫瘤などが出来たとき、そこが造血部位になっている可能性を考慮する必要がある。
また骨髄線維症の患者さんから主な髄外造血の場所である脾臓をとってしまったりすると、次の造血の場所である肝臓で急激に造血が盛んになり、肝機能が上昇したり急な肝腫大がみられたりする。さらには肝不全になったりすることがあるので注意が必要である。骨髄線維症の脾摘の成績は、合併症などで悪いことが知られている。
また、骨髄線維症では末梢血の中にCD34陽性細胞(若い前駆細胞)が正常人の400倍もあることが知られている。病気が進行するほど多くなるそうである。興味深いデータである。