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WHO分類2016についての講演会 in 横浜

造血器腫瘍(血液のがん)の分類はWHO分類が今は主体になっている。患者さんの診断をする時、病理所見だけではなくその他のデータなども参考にしながら、しばしばこの分類に我々血液内科医は立ち返る。2008年以降新しいものが出されていなかったが、2016年5月、血液学の権威ある雑誌『Blood』にその概要が出された。
リンパ系(リンパ腫、リンパ性白血病)、骨髄系(骨髄性白血病、骨髄増殖性疾患、MDS)に大きく分かれてレビューが載っている。そのリンパ系のサマリーを、WHO分類の編集に日本人として参画された名古屋大学の中村栄男先生が横浜にきて講義してくださるということで、病理の勉強会であったが参加してきた。
サマリーとしては新たな疾患単位としての提唱はないものの
(1)初期疾患の認識:follicular lympoma in sutu, Mantle cell lymphoma in situ
(2)小児の濾胞性リンパ腫、EBV関連リンパ増殖性疾患(高齢という言葉が外れる)
(3)び漫性大細胞型とバーキットリンパ腫の境界型、び漫性大細胞性リンパ腫とホジキンリンパ腫の境界型
   といった境界型の疾患に対するより詳細な明記
(4)新しくわかった疾患関連遺伝子の診断への導入;
有毛細胞性リンパ腫とBRAF,マクログロブリン血症とMYD88、マントル細胞リンパ腫とSOX11といったことをサマライズされていた。特に注目はピロリ陽性のマルトーマはピロリ除菌で80-90%が治癒するがそれをもうMALTOMAではなくて H.Pyroli-associated clona proliferationという疾患になるということであった。腫瘍と良性疾患に近いものとしっかり分けて過剰な治療を避けようという趣旨があることを述べられていた。
とても勉強になる講演で、改めて自分で論文を読んで把握するのに役立ちそうであり、また新しい情報を研修医にも伝えていかなくてはならない。