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骨髄腫新薬daratumumabとBD療法の臨床試験結果

daratumumabは形質細胞がもつ表面抗原CD38に対する抗体薬剤である。最近の血液関連の国際学会でも話題になっているがまだ国内使用は認められていない。直接的、間接的に形質細胞に作用し治療効果をもたらす。補体関連、抗体依存性などの細胞障害の方法のほか、細胞の貪食を高めたり、Tリンパ球を増加させたり活性化させる作用ももつようだ。単剤でも31%の効果があるということで非常に期待されていたが、これを現在の標準的な骨髄腫の治療であるBD(ベルケイド+デキサメサゾン)療法に加えてどのくらい効果があがるのか、副作用がどうなのかをみた研究の結果がこのたびNEW ENGLAND JOURNAL OF MEDICINEに発表された。498人の治療抵抗性、再発の骨髄腫の患者さんを対象にBD療法群とdaratumumabをBD療法に追加した群の2群にわけて治療が行われた。平均年齢は64歳、診断時から平均3.8年経過、少なくとも2つ以上の治療をうけていて、65.5%は以前にベルケイドの治療を受けていた。平均7.4か月が経過観察されているが、予測値で12か月の無増悪生存期間はdaratumumab群では60.7か月、BD群26.9か月、奏効率もdaratumumab群では82.9%BD群63.2%、VGPR以上の奏効率もdaratumumab群では59.2%BD群29.1%とよかった。副作用としては点滴投与する際のinfusion reactionが45.3%と高いものの対処可能であり、またWBC減少、PLT減少が主なものであった。
非常に期待される薬剤であり、この結果から多くの血液内科医が期待している。ますます骨髄腫の治療選択に幅ができることになる。